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京都国際の西村=阪神甲子園球場、田辺拓也撮影
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第107回全国高校野球選手権大会の注目投手

 「甲子園での優勝」を経験した好投手が複数いるのが、今大会の特徴だ。まず、大会連覇を狙う京都国際の左腕西村一毅。京都大会は最速146キロの直球とチェンジアップの緩急で空振りを誘い、34回で45三振を奪った。昨秋と今春は満足のいく結果を残せなかったが、「(昨夏の)感覚に近づいてきた」と自信を見せる。

 昨春の選抜を制した健大高崎(群馬)の石垣元気は右腕から最速156キロを繰り出す。群馬大会は5イニングの登板ながら無失点で8奪三振と圧倒的な内容。左腕の佐藤龍月(りゅうが)はトミー・ジョン手術(内側側副靱帯(じんたい)再建術)から1年ぶりに復帰し、手術前より球威を上げた。

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 春夏連覇を狙う横浜は左右の二枚看板。2年生右腕の織田翔希は、最速152キロの直球に伸びがあり、空振りを狙える。背番号1の左腕奥村頼人は140キロ台中盤の速球が力強く、ピンチで動じない。

 注目は、彼らだけにとどまらない。選抜準優勝の智弁和歌山の右腕渡辺颯人(はやと)は、高校生離れした完成度を誇る。最速147キロで制球が良く、縦横の球種が豊富。和歌山大会は11回を投げて無失点、2四死球だった。

 東洋大姫路(兵庫)の木下鷹大(ようた)は選抜で頭角を現した。最速147キロと球威があり、スタミナも十分だ。沖縄尚学の2年生左腕末吉良丞(りょうすけ)は最速150キロ。29回1失点、40奪三振の快投でチームを沖縄大会優勝に導いた。山梨学院の2年生右腕菰田陽生は身長194センチの長身から速球を投げ下ろし、選抜で152キロを記録した。打撃も豪快だ。

 今夏、全国にデビューする好投手もいる。仙台育英(宮城)の左腕吉川陽大(あきひろ)は最速147キロの直球とスライダーで奪三振力が高い。聖隷クリストファー(静岡)の高部陸は140キロ台後半の直球にキレがあり、テンポの良さも魅力だ。津田学園(三重)の左腕桑山晄太朗は最速149キロで、3種類のスライダーを投げ分ける。高知中央の堅田徠可(くうが)は高知大会決勝で自己最速を8キロ更新する151キロを投げた。豊橋中央(愛知)を初出場に導いた右腕高橋大喜地は140キロ超の直球だけでなく、勝負を楽しむような表情が魅力だ。

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